もちろん、積み立て投資で得られるスキルもあります。しかし、それはあくまで「積み立て投資のスキル」であって、勝てる投資家になれるスキルとはまったく別ものです。積み立て投資で得られるスキルは、たとえば次のようなものです。

・継続力

・がまん強さ

 こうしたスキルが、まったく意味のないものとは言いません。「二刀流」で運用するなら、身につけておくべきでしょう。ただし、何度もいいますが、これだけでは勝てる投資家にはなれません。
 

積み立て投資の弱点② インデックスのスピード以上に資産が増えない

 積み立て投資のいいところとして、「ローリスクである」という面も挙げられます。インデックスファンドは指数に連動するので、オルカンなら世界が成長していく限り、S&P500なら米国が成長していく限り、資産は増えていくことになります。

 もちろん、投資であることに変わりないので、「ノーリスク」はありえません。コロナショックのときのように、思わぬ理由で世界経済がマイナスに振れることもあるでしょう。しかし、それは一時的なものです。長期で見れば、世界も米国も成長し続けています。倒産で紙切れになってしまう個別株投資と比べれば、ローリスクであることは間違いないでしょう。

 絶対に損をしたくないと考える人には、ぴったりの投資法かもしれません。しかし、ローリスクということは、裏を返せば「ローリターン」であるということを忘れてはいけません。

 これは、相場の世界では絶対的なセオリーです。ローリスクな金融商品は、一部の超富裕層をのぞいて基本的にはローリターンしか見込めないのです。もし、「ローリスク・ハイリターン」を謳う商品があったら、それは詐欺だと思ったほうがいいでしょう。

 私がおすすめする戦略は、ローリスクでもハイリスクでもない、「ミドルリスク・ミドルリターン」です。

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積み立ては苦行?