「コンビニ百里の道をゆく」は、54歳のローソン社長、竹増貞信さんの連載です。経営者のあり方やコンビニの今後について模索する日々をつづります。
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いまの時代、どこの会社も、デジタル技術を社内に浸透させるDX(デジタル・トランスフォーメーション)化が課題だと思います。
ローソンでも2024年度は、社員を含めた全員をDX化に貢献できる「デジタル人財」に育成することを目標に掲げました。
ローソンの社内には、DX推進の部署以外で独自にその業務をデジタルを使って効率化し、プラスαの大きな成果を出している部署もあるんです。そういった取り組みを「横にも展開」していく。
いま私たちがテーマとして掲げている、リアルの店舗を軸にしてそこにテクノロジーを入れていくことで、新しい「リアルテックコンビニエンス」を作っていこうという点においても、「いえいえ、私はアナログでございまして」と言っていたのではもはや道を切り開いていけません。
とくに、KDDIさんと資本業務提携し、パートナーになるわけですから、お互い「同じ言語で」会話ができることは最低条件になってきます。
未来のリアルテックコンビニエンスを作っていくためにも、デジタル人財化を進め、KDDIさんと同じ目線で将来を語り、未来を一緒になって切り開いていく。
いやむしろ、私たちの方からKDDIさんに「次はこんなことをできないだろうか」とアイデアを次々と提示していくことで、KDDIさんのパワーもさらに引き出していく。そんな意気込みで考えています。
かく言う私も先日、社内でデジタル人財として認められるための第一次資格をさっそく、取得しました。次は最も高いクラスの資格の取得を目指して、いま勉強しているところです。
まずは本社の全員がデジタル人財になり、テックカンパニーへの道を邁進すること。これがいま、大きな課題だと考えています。
※AERA 2024年6月3日号