取材でまず感じたのが、政治の議論や話し合いが本当に見えないところで行われている、ということです。そんななかで石丸市長は政治の「見える化」を目指してSNSなど発信を続けます。しかし就任直後に起きた議員の居眠り疑惑を市長がツイッター(現X)でつぶやいたことを発端に、副市長公募など新たな施策を推し進めようとする市長と議会との溝はどんどん深まり、もはや建設的な議論が行われているとは言い難い状態です。ネットでは石丸市政に批判的な意見を言った議員への誹謗中傷も起きている。取材をしながら「なぜこうなってしまうんだ?」ともどかしさも感じました。
師匠ミヒャエル・ハネケ監督譲りの冷徹なまなざしで描く 世界を不安に陥れるイニシエーション・スリラー「クラブゼロ」