清原:私は自分が出演する作品を試写で観る際は、あら探しをしてしまうタイプで。1回目はどうしても「これで良かったのかな」「でも、あの場ではこうするしかなかったかな」と考えながら、気づけば観終わっていた感じです。

草なぎ:そういうふうに観るんだね。何度か繰り返しみれば、客観的に観られるようになるの?

清原:なにも考えずに観られるようになるのは、2、3回目からですかね。

草なぎ:今回は、とくに碁盤のシーンではワンシーンワンシーンにすごく時間をかけて撮っていて「あんなふうに撮れば、こんな感じになるんだ」と注目するポイントも多かったね。

 最初は優しいトーンで話が始まるけれど、やがて格之進が復讐に燃えていく場面から、映画のトーンが変わり熱量を帯びてくる。そうしたところから、観客の方々がなにかを感じてくれたらいいなって。

今度はバディものを

草なぎ:映像が綺麗だから、江戸時代に行ってみたいとも思った。ふわーっと穏やかに始まるけれど、これまでの白石和彌監督の作品同様、「静かなままでは終わらないぞ」と感じさせる側面もあり、気づけば引き込まれていくと思う。

清原:振り返ると、とにかく贅沢な現場だったな、と。いつか、どこかでお会いできたら、と思っていた草なぎさんと親子役で、かつ人間味あふれる作品のなかでご一緒させていただけた。一期一会の出会いだったなと思います。

草なぎ:今度、共演することがあったら刑事もの、バディものもいいんじゃない? 清原さん、殺陣の練習もしているって聞いたし、体が動くんじゃない?

清原:体を動かすのは好きで、アクションも好きです。そんな日を楽しみに、頑張りたいと思います。

(構成/ライター・古谷ゆう子)

AERA 2024年5月20日号

暮らしとモノ班 for promotion
大谷翔平選手の好感度の高さに企業もメロメロ!どんな企業と契約している?