「水曜日のダウンタウン」で新たな爪跡を残した安田大サーカスのクロちゃん

 さまざまな説を検証する企画で人気を博しているバラエティ番組『水曜日のダウンタウン』(TBS系)には、これまで数多くの芸人が出演してきた。

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 その中でも、出るたびに確実に大反響を巻き起こし、不動のエースとして君臨しているのが安田大サーカスのクロちゃんである。番組のおもちゃとしてあらゆる角度からイジり倒され、そのたびに大方の予想を上回るリアクションを繰り出し、爆笑を巻き起こしてきた。

 5月8日の放送回でもクロちゃんが新たな伝説を作った。そこでは「クロちゃん、寝ている間に天井に吊るされて目覚めた瞬間ベッドの自分を見下ろす構図になってたら死んだかと思う説」と題した企画が行われた。

 酒に酔って一度眠るとなかなか起きなくなる特性を利用して、クロちゃんに酒を飲ませて、眠らせる。彼の寝室を再現したセットを用意して、眠っているクロちゃんをうつ伏せの状態で天井からつるす。

 ベッドには精巧なクロちゃんのマスクをかぶった仕掛け人が横たわっている。この状態で目覚めたクロちゃんは、どんなリアクションをとるのか、というのが見どころだった。

 むくんだ顔のクロちゃんは目を覚ますと、しばらくは状況がつかめず、ぼう然としていた。3分ほど経って、下に寝ているのが自分ではないかということに気付くと、慌てて「明人(あきひと)、明人、戻って」と、本名で自分に呼びかけた。そして「えっ、死んだの?」と、自分が死んだのかもしれないと思い込んでいる反応をした。

待ち受けていたのはまさかの展開

 さらに、泥酔していたクロちゃんは、その状態のままおう吐してしまった。彼の吐しゃ物を浴びてしまった仕掛け人も思わず起き上がった。想定外のハプニングでクロちゃんが生き返る、という見事なオチがついた。

 このVTRでもう1つの興味深い点があった。それは、クロちゃんを酔わせるための飲み会を隠し撮りしている場面でのことだ。クロちゃんの貯金額はいくらぐらいなのかという話になり、彼の友人が「8000万ぐらい?」と話を振ったところ、クロちゃんは「なめんなよ」と返した。

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ラリー遠田

ラリー遠田

ラリー遠田(らりー・とおだ)/作家・お笑い評論家。お笑いやテレビに関する評論、執筆、イベント企画などを手掛ける。『イロモンガール』(白泉社)の漫画原作、『教養としての平成お笑い史』(ディスカヴァー携書)、『とんねるずと「めちゃイケ」の終わり<ポスト平成>のテレビバラエティ論』 (イースト新書)など著書多数。近著は『お笑い世代論 ドリフから霜降り明星まで』(光文社新書)。http://owa-writer.com/

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クロちゃんの口から「億」