2年生の投手では健大高崎の佐藤龍月と石垣元気がセンバツで目立ったが、彼ら以上に評価を上げてくる可能性がありそうなのが宮内渉吾(中京大中京)と福田拓翔(東海大相模)の2人だ。宮内は193㎝の大型右腕で、昨年6月に行われた花巻東との招待試合では佐々木麟太郎(米・スタンフォード大)からも三振を奪っている。当時から140キロを超えるスピードをマークしていたが、この春は149キロまでスピードアップ。順調にいけば来年の東海地区を代表する右腕となるだろう。
福田も入学直後から140キロ台中盤のスピードをマークして注目を集めた右腕。この春の県大会でも準々決勝で強打の桐光学園を相手に先発して6回を投げて10奪三振、2失点の快投でチームを勝利に導いている。宮内は東海大会、福田は関東大会でもそのピッチングに注目してもらいたい。
東北や北海道では公式戦が本格化するのはこれからであり、まだまだここから浮上してくる選手も出てくるはずだ。夏、そして秋のドラフトに向け、また新たな逸材が飛び出してくることを期待したい。(文・西尾典文)
西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間400試合以上を現場で取材し、執筆活動を行っている。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。