笑顔がチャーミングな古閑さん(撮影/写真映像部・上田泰世)

今は甥っ子を溺愛

 最後に、古閑さんにとって「忘れられない一日」を聞くと、「甥っ子の大和が生まれたときかな」と返ってきた。

「私、親に溺愛されて育っているんです。それもあってパパっ子ですし、ゴルフをやっていたのも父の喜ぶ顔が見たいっていうのがモチベーションでした。それなのに、父の愛情が全部大和に行っちゃったんですよ(笑)。家族の関係性を変えたのが彼なんです」

 とはいえ、古閑さんも甥っ子を溺愛しているのだという。

「彼が生まれてから、妹に『ちょうだい』ってずっと言ってます。今度15歳になるんですけど、本当に可愛いいんですよ。イケメンになってきて、声変わりもしてきて」

 彼はアマチュアボクサーとして活躍している。

「古閑家は、やっぱり『プロ志向』なんですよね。初めて見に行った試合が、山中慎介対ルイス・ネリの世界王者のタイトルマッチですから。古閑家って世界一を見せるんですよ。だから、大和も世界チャンピオンが夢って言ってます。今年の5月にある井上尚弥対ネリの試合も見に行きたいねって話してます」

 ただ、そんな甥っ子の活躍を、古閑さんは手放しには喜べない面もあるのだとか。

「本人が楽しくやっているのはいいんですけど、見てるこっちとしては、ケガをしている姿とか、負けて泣いている様子はね……。でもやめるように促すことはできないですから」

 取材中、常に自信に満ちた雰囲気をまとっていた古閑さんが、唯一いじらしい表情を浮かべた瞬間だった。

(AERA dot.編集部・唐澤俊介)

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唐澤俊介

唐澤俊介

1994年、群馬県生まれ。慶應義塾大学法学部卒。朝日新聞盛岡総局、「週刊朝日」を経て、「AERAdot.」編集部に。二児の父。仕事に育児にとせわしく過ごしています。政治、経済、IT(AIなど)、スポーツ、芸能など、雑多に取材しています。写真は妻が作ってくれたゴリラストラップ。

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