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「そもそもは子どもの教育費に充てることが大きかったですね。夫婦の間では、私は教育費、夫は住宅ローン、といった具合に大まかに分担を決めていました。でも今は、息子と娘は2人とも成人し、独立しています。そのため現在は貯めたお金は、例えば好きなラグビーの観戦旅行などに使う計画です。ラグビーは家族ぐるみで大好きで、ワールドカップを観るために海外まで出かけていくほど。昨年のフランス大会にも行きましたし、3年後のオーストラリア大会にも絶対行こうと楽しみにしています」

 まずは何に使うか目的や理由を決め、そのために積み立てをしながら、必要な出費があるごとに取り崩していくイメージだという。

 新NISA投資枠1800万円全額、投信への積み立てで埋めていくつもりだ。今のところ、個別株式などほかの商品への投資で利用する予定はない。

「新NISAに関しては『投資枠は早いタイミングでできるだけ埋めるべきだ』という見方もありますが、私は必ずしもそうとは思いません。例えば現金や預金など手元資金は一定程度必要ですし、若い人なら保険だって加入すべきでしょう。無理をして投資ばかりに充てる必要はないと考えています。特に預金の積み立ては大事。やっぱり何かあった時に備えて、それなりのまとまった額はすぐに引き出せるようにしておきたいですから」

 酒井さんはNISAだけでなく、定期預金の積み立てのほか、厚生年金や国民年金といった公的年金に上乗せできる「個人型確定拠出年金(イデコ)」、個人事業主や中小企業向けの退職金積み立て制度「小規模企業共済」なども並行して続けてきた。

 個別株への投資も手がけていないわけではない。NISAとは別枠で保有する。NISAを利用しないのは、同じ年に得られた利益から損失を差し引ける「損益通算」や「繰越控除」ができないことが大きいという。現在は国内の主要企業を中心に10~15銘柄を持っている。

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