――テレビ業界といえば、激務の代名詞でもあります。
確かに24時間365日放送しているので、忙しい部署もあります。
コンテンツ制作は、ゴールがないなかで勝負を続けていく世界です。自分のつくりたいものにこだわりを持って、いいものにしていくという思いでみんな仕事をしています。
もちろん、テレビ局も休みやすい環境を整え、現場にもしっかり浸透しています。テレワークも浸透しているので、安心して応募してほしいです。
――優秀なテレビパーソンに求められる資質とは何だと思いますか。
難しいですね。クリエイターは、自分のつくりたい、やりたいものをつくっています。そしてつくったものが多くの人に受け入れられた人が優秀ということになると思いますが、ここが難しい。多くの人に受け入れられようと、こねくりまわしてしまったものほど、実際は受け入れられず成功していないのです。どんなテーマを扱うと受けがいい、といったテクニックはありますが、そもそもこの番組で何を伝えたいかという軸がしっかりしていて、ものづくりにこだわれる人ほど成功している、と感じます。
「アメトーーク!」演出の加地倫三、「激レアさんを連れてきた。」演出の舟橋政宏などは、これまで注目されなかったところに光をあてて番組をつくり、成功しています。「アメトーーク!」人気企画の「運動神経悪い芸人」など、運動神経が悪い人をいやな感じではなく、輝いて映るように番組をつくっている。報道でもそうかもしれませんが、光の当たっていないところに光を当てられる人が優秀なクリエイターなのではないかと思います。
――テレビ局に入るために、学生にやってきてほしいことはありますか。
テレビ局に入るためにやってほしいことはないですが、インプットを増やしてきてほしい。それも興味のあることだけではなく、興味のないことも経験したほうが将来に生きると思います。先ほども言いましたが、視聴者にはいろいろな方がいます。自分がいまいる環境だけが普通の環境ではないと知るために、いろいろなことに挑戦してほしい。社会人になると自分の自由にできる時間も限られてくるので、就活を機にいろいろな会社を見るなど、学生時代にできるだけいろいろな情報を入れることに時間を使ってほしいと思います。
(インタビューの詳細はあさがくナビのニュースサイト「就活ニュースペーパー」に掲載)