井下田:1つ目は、「選ばれている人は、選ばれている自覚があまりないことを知ってほしい」です。自分がなかなか選ばれない人は、選ばれる人を見て、うらやましく感じると思います。たとえば、オーディションなら、「どうしてアイツばかりがいつも選ばれるんだ」って思うでしょう。でも、実は選ばれている本人は、「自分は選ばれる人だ」という自覚がなくて、ただただ、目の前のオーディションに最善を尽くしているだけ。その結果、たまたま選ばれたという感覚なんです。

西沢:そういうものなんですね。

井下田:私は、「人事を尽くして天命を待つ」という言葉を座右の銘の1つにしています。ですから、変に「選ばれたい」と意識するより、とにかく「自分にできることを出し切る」という気持ちで選択される場に臨んでほしい。そうすれば、選ばれなくても、やるだけやったって納得できて後悔しませんし、選ばれた人をうらやましく思うこともなくなります。そして、気がついたときには、自分が選ばれるようになります。

なぜか選ばれないことに悩む人たちへのメッセージ(2) 自分のほうが選ぶ意識を持つ

井下田:2つ目は、「『選ばれる』のではなく、自分のほうが『選ぶ』という気持ちになってほしい」ということです。たとえば、会社の採用面接に行くときも、「自分がこの会社を選びに来た」という感覚で臨んでほしいんです。スポーツなら、「この監督、自分をレギュラーにしないなんて目がないな」とか、オーディションなら「自分を選ばないなんて、この監督、あとから後悔するのに」とか。それこそ、商品のプレゼンなら、「この商品を選べば、絶対に便利なのに」と、そういう気持ちを持つ。「選ぶ側に対してへりくだる必要はない」と知ってほしい。そうすると、選ばれなくても落ち込まなくなりますし、態度に自信がにじみ出るようになります」

西沢:そう考えて臨むと、選ぶ側にもその自信が伝わりそうですね。

井下田:そのとおりです。

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