雅子さまと愛子さま
雅子さまと愛子さま

 一方、雅子さまのドレスはというと、色、デザインは異なるものの細部に愛子さまとのシンクロのこだわりが見て取れるという。

「雅子さまは、オフホワイトの柔らかい色合いで、カシュクール風(前を着物のように打ち合わせて着る形の上衣)の切り替えが美しいドレス。愛子さまのドレスの生地もそうですが、雅子さまもとても表情のある上品な織り地でした。この織り地も淡い水色、オフホワイトと色は違うんですが、色の濃度・トーンがまず揃っていますよね。同じドレスではないのに、肩先のシルエット、袖の筒の太さ、デコルテのラインも絶妙に合わせた感じです。さらに、袖口のボタン! 雅子さま、愛子さま共に包みボタンで、数も6つというさりげないこだわりです」

 雅子さまは、以前よりこうした包みボタンを好まれているといわれている。愛子さまのスタイリングにも影響しているのだろうか。これに関して、元宮内庁職員で、『いま知っておきたい天皇と皇室』(河出書房新社)の著書がある皇室解説者の山下晋司さんは、こう解説する。

「愛子内親王殿下のドレスは上品な感じで素敵でしたね。他でお召しになっていた記憶はありませんので、一般参賀のために新調されたのでしょう。新調にあたっては、スタイリストというより、ファッションデザイナーが関わっているはずです。デザイナーは提案もするでしょうが、ご本人と相談しながら決めていくことになります。愛子内親王殿下の場合、初めての一般参賀ですから、当然のことながらお母様である皇后陛下と相談されたことでしょう」

 デザインがシンクロしていることに関して、山下さんは「情報共有があったのでは」と話す。

「今回の一般参賀のように、女性皇族の方々が並ばれるときにお召し物の調整があるのかと、よく質問されます。奥向きのことなのでほとんど知りませんが、園遊会のことでいいますと、昭和から平成の中頃までは、洋装にするか和装にするかを皇后が決めて、皇太子妃以下の女性皇族はそれに倣っていました。色味についても同様に側近の女性職員が情報を取りにいき、参考にされていたようです。この園遊会のことで言いますと、平成の中頃に当時の皇后(現在の上皇后陛下)が『洋装、和装を交互にしましょう』とお決めになったので、他の女性皇族はその決定を待つ必要はなくなりました。色味については、側近の女性職員が頑張って、いまも情報を取っているのかもしれませんね」(山下さん)

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佳子さまは深紅のドレス