松本人志の勝算は?(写真:INSTARimages/アフロ)

松本が求めた被害者の“詳細情報”

 初公判が迫るなか、3月25日には松本本人が76日ぶりにXを更新。「人を笑わせることを志してきました。たくさんの人が自分の事で笑えなくなり、何ひとつ罪の無い後輩達が巻き込まれ、自分の主張はかき消され受け入れられない不条理に、ただただ困惑し、悔しく悲しいです。世間に真実が伝わり、一日も早く、お笑いがしたいです」と心情を投稿して世間の大きな注目を集めた。

 他方、「文春」サイドは第1回口頭弁論の当日にあたる28日発売の最新号で「A子」さんの新証言となる手記を公開する一手に出たが、この日、東京地裁に松本本人の姿はなく、わずか5分ほどで閉廷となった。

 民放テレビ局の情報番組スタッフは語る。

「法廷には双方の代理人弁護士が出廷。『文春』サイドは報道内容は事実として請求棄却を求めました。松本さんが出廷しないのは大方の予想通りでしたね。ただ、準備書面の確認が行われた結果、松本さんサイドが記事内容の事実関係については認否を明らかにせず、誌面で被害を訴えた『A子』、『B子』を特定するための個人情報の提出を要求していることが明らかになりました。閉廷後に取材に応じた『文春』サイドの代理人である喜田村洋一弁護士が『そんなアホなことがあるかいな』とあきれていたのが印象的でした」

 報道などによると、松本サイドは記憶喚起のために、「A子」「B子」の名前や住所、生年月日、携帯電話番号、LINEアカウント、容姿の分かる写真などの提出を求め、「これを提出しないと認否ができない」と主張しているという。

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過去に文春が“負けた”ケースは?