大谷は昨年9月に右肘を手術、今季は野手に専念したうえで2025年からは投手としての復活を目指している。「二刀流」再出発が日本時代に所属した日本ハムの本拠地エスコンならば最高の物語となる。

 またエスコンは米国・HKS社と大林組が共同で設計・建設を行なった。HKS社はMLBレンジャーズの新球場グローブライフ・フィールドをはじめ、米国内で多くのスポーツスタジアムの設計を手がけている。MLB球団が日本で試合を行うのにエスコンは最適と言えるだろう。

ドジャースは今季開幕戦を韓国・ソウルでパドレスと行なった。公式戦におけるアジア遠征の経験を積んでいるのも大きく、早々と承諾すると見られている。また日本にできた最先端の野球場への興味も大きかったらしい」(在米スポーツライター)

 今季開幕シリーズでは大谷とダルビッシュの対決や山本由伸のデビュー戦など、多くの話題を提供した。両球団のグッズが飛ぶように売れただけでなく、米国内のアジア圏コミュニティも盛り上がった。「金のなる木」として2025年への期待度も高いが、水原氏の事件が影を落とし始めた。

「水原氏をイメージさせる日本ハムとの絡みには慎重論が出始めているという。MLBは世界戦略を進める中でクリーンなイメージを重要視する。違法賭博は現在、最もナーバスになっている分野でもあり、慎重論が出るのは当然でしょう」(大手広告代理店関係者)

「ドジャースや前所属エンゼルスに対して、『(水原氏の)身辺調査が不十分だったのでは?』という声も出始めている。通訳として仕事を提供した日本ハムに対しても同様の意見がある」(在米スポーツライター)

 2000年のメッツ対カブス戦で始まったMLBの日本開幕戦は毎回、大きな盛り上がりを見せる。2004年には松井秀喜氏(当時ヤンキース)、2008年には松坂大輔氏(当時レッドソックス)などが凱旋試合に出場し、日本のファンがメジャーに所属する日本人選手の活躍に熱狂した。

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水原氏の問題はどこまで影響