英語を話すために必要なことは、単語力でも文法でもなかったと、改めてウエンツさんは感じている。
「必要なのは英語を使うマインドです。1年半の間、ぼくの中にあったネガティブで否定的な物事のとらえ方に、ひとつひとつ気づかされました。言葉を変えるには、気持ちが変わる必要があると知りました」
日本に戻って数カ月、英語力の低下と日々戦っているという。
「ロンドンの友人に電話したり、BBCをテレビで見たり……。いまの仕事が少し落ち着いたら英会話のレッスンを受けるつもりです」
意を決して飛び立ったロンドン留学。戻ってきたら仕事がなくなる覚悟もしていたというが、変わらぬ笑顔がテレビ画面や雑誌に躍る。
「中学時代からの友だちは『仕事なくなったら営業の仕事紹介する』って言ってくれたんですが(笑)大丈夫でした。だからもし『自分も留学したい』と思うなら、もう行くしかないよ。だって行きたいんだから。理由はそれで十分ですよ!」
◆ウエンツ瑛士(うえんつ・えいじ)
1985年東京都生まれ。4歳から芸能界で活躍する。2018年10月から芸能活動を休止し、イギリス・ロンドンに1年半留学。20年3月に帰国し、バラエティーなどで活躍。公開中の映画「トロールズ ミュージック★パワー」では声優として上白石萌音さんとともにW主演を務める。
(文/神 素子)
※『AERA English2020 Autumn & Winter』より