加藤綾菜さん(撮影/写真映像部・和仁貢介)

あのバッシングに育ててもらった

 当時こそ思い詰めるほど悩んでいたバッシングやいやがらせの嵐。しかし、あの経験があったからこそ今があると思っているという。

「バッシングをされた期間があってよかったと思います。あのくらいたたかれないと人って本当には変われないです。もし、何の苦労もなく加トちゃんの奥さんになって、みんなにちやほやされていたら、とんでもない人生になってたなと思って。あれだけ精神的にボコボコにされたからこそ、ちょっとした一言でもすっごく感謝できるようになったし、生き方も変わりました。だから、いまはあのバッシングに育ててもらったんだって思います」

 結婚当時は茶さんの食べたいものだけをつくっていたという綾菜さんの料理にも変化があった。

「結婚して3年目にパーキンソン症候群を発症したことで、食事にはとても気を遣うようになりました」

 減塩の料理本を読みあさるなど、研究を重ねて、減塩料理のレシピ本『加藤家の食卓』(アスコム)を出版した。医師や栄養士などの専門家に話を聞いて考えた健康的な料理を紹介している。中でも茶さんが一番好きなのが、減塩ハンバーグなのだそう。

「ハンバーグって塩分濃度が高いんですよ。でも、『万能 氷だし』(かつおだしをベースに酒かすなどを入れて凍らせたもの)を使うと、普通のハンバーグと変わらないおいしさになるんです。しょっぱいものが大好きな加トちゃんも『おいしい』と言って食べてくれています。(高木)ブーさんも『うめえ、うめえ』って食べてました。ブーさんも減塩を強いられてて、一日に取っていい塩分がウインナー2本分なんです(笑)」

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「あ、これが愛なんだ」