真鍋大度&ELEVENPLAY、最新ダンスインスタレーションを富山で初演 オフィシャルレポート到着

 真鍋大度(Rhizomatiks)と演出振付家・MIKIKOと同氏の率いるダンスカンパニーELEVENPLAYが、最新作【Daito Manabe × ELEVENPLAY dance installation「+1+1+1+」】の世界初演を2月18日富山・オーバード・ホール 中ホールにて開催した。下記、同公演のオフィシャルレポートを掲載する。

 昨年7月に開館した同劇場のオープニング記念公演の一環として公開された本作品。RhizomatiksとELEVENPLAYはこれまでも多くの作品を世に送り出してきたが、このチームによる富山での公演は初めてということで発売前から話題となり、チケットは早々にソールドアウト。見切れ席の追加販売が急遽決まるなど、いやがうえにも期待が高まっていた。

 上演時間は約45分、出演者はダンサー4人のみ。音楽は全編に渡って真鍋が担当した。

 ダンサー4人に対し「円形」「三角形」「四角形」「五角形」の4種の模様とキャラクターが設定され、ストーリーは紡がれていく。

 各シーンにおける具体的なコンセプトはあえて開示されず、その解釈は全てオーディエンスに委ねられている。ただ、最新の映像演出によって非現実的な未来世界にドロップしているような感覚に浸らせつつも、“自己発見”、“自己と他者の関係”、“共生・協業”といったおよそ現代社会において日々感じる内面的な視点にもフォーカスされていたことはとても印象深かった。

 屈指の繊細さと精密さを併せ持つMIKIKOの演出・振り付けとELEVENPLAYの身体表現力、極めて高い次元でダンスと同期しつつ舞台美術としても機能するRhizomatiksの映像、そして反復進行でトランス状態に導いたと思えばストリングスがアナログに響くなど縦横無尽に全体を司どる真鍋による楽曲群......と、それぞれの要素が絶妙なバランスで調和した今回のインスタレーション。歌詞や台詞のない中で、時空や感情というある種の普遍的な概念を映像、ダンス、音楽、美術等、このチームが培ってきた独自のフィルターを通して表現し、俯瞰することで、新しい舞台芸術の可能性を示した。


Photo by Takeshi Yao

◎公演情報
【Daito Manabe × ELEVENPLAY
dance installation「+1+1+1+」】
2024年2月18日(日)
富山・オーバード・ホール 中ホール

ディレクション・音楽・映像:真鍋大度
演出・振付:MIKIKO
出演:ELEVENPLAY
映像:永松歩
主催 :(公財)富山市民文化事業団/富山市
共催:北日本新聞社/富山テレビ放送
企画制作:ELEVENPLAY/Rhizomatiks/KAJIMOTO