「なかよし」2月号の付録となって大評判を呼んだカード麻雀セット。麻雀が実際にプレイできる(撮影/写真映像部・佐藤創紀)
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 たばこの煙がもくもく、賭け麻雀などは今は昔。プロ麻雀リーグ「Mリーグ」が誕生してから、本格的に麻雀のイメージが変わった。Mリーグの人気で、「観る雀(ジャン)」と呼ばれる観戦するだけの麻雀ファンが増加している。AERA 2024年2月26日号より。

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 大人の麻雀も、大きくその姿を変えている。訪ねたのは、日本プロ麻雀連盟(東京都豊島区)の本部道場だ。最大手のプロ連盟だが、普段の道場は予約なしで麻雀が打てる「雀荘」として活用されている。この日の昼下がりも、麻雀を楽しむ高齢者などで卓はほぼいっぱい。聞けば、禁酒、禁煙はもちろんのこと、客同士が絶対に賭け麻雀をできないように管理されているという。

「麻雀が本格的に変わったのは、2018年、競技麻雀のプロスポーツ化を目指して、Mリーグが誕生してからです」

 そう話すのは日本プロ麻雀連盟の理事、黒木真生さんだ。Mリーグとは、サイバーエージェントの藤田晋さんが現在チェアマンを務め、人気を呼んでいるプロ麻雀リーグのこと。その発足時に藤田さんが、麻雀の負のイメージ払拭のために賭け麻雀を撲滅する「ゼロギャンブル宣言」などを出してコンプライアンスを徹底したことが、イメージチェンジの引き金になったという。企業の協賛を得るためにも、麻雀を五輪の競技にするためにも必要な改革だった。

「昨年も大阪で開かれた小学生の麻雀大会で、小学3年生が10万点の大台を出して優勝するなど、健全で明るいニュースが一気に増えてきましたよね」(黒木さん)

推しのプロ目当てに

 さらにMリーグの人気で、将棋の「観る将」ならぬ、「観る雀(ジャン)」と呼ばれる観戦するだけの麻雀ファンも増加。ABEMAでやっているMリーグのネット中継を観ながら盛り上がったり、推しのプロ目当てに道場などにやってくる。

 ちなみに麻雀のイメージが変わると同時に、その打ち方も、変わってきているという。

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