またキャンプ初日には、日本ハムのアリゾナキャンプを終え帰国直前だった栗山英樹監督が激励に訪れた。「聞いてませんでした」と大谷は驚きながらも心からの笑顔を見せていた。
「(大谷には)周囲を惹きつける魅力がある。周囲が『普段はクソガキ』と語るほど普通の気さくな青年だが野球をやる時は別人になる。成功して欲しい、力になりたい、と思う人がたくさんいる」(元日本ハム担当記者)
1年目はキャンプを通じ「いやぁ慌ただしいですね。こればかりは慣れるのに時間がかかりそう」とこぼすことも多かった。しかしグラウンド内では投打においてメジャー仕様に着実にアジャストしていった。
「打撃では足を上げずにすり足でタイミングを取るようにした。投球では真っ直ぐだけでは対応されると感じ変化球の比率を高めた。キャンプ中の紅白戦やオープン戦では結果が出なかったが、焦らず取り組んだのが良かった」(MLBアジア地区担当スカウト)
春季キャンプでは、投手として5試合に登板(3試合は練習試合と紅白戦)して全試合で失点を喫した。他球団とのオープン戦2試合では、2回2/3を投げて9安打9失点(自責点は8)で被本塁打3と打ち込まれた。また打者としても32打席で放ったヒットはわずか4本。本塁打はゼロに終わった。
想像以上の苦戦に現地の記者も、最高峰の舞台で「大谷は活躍できないのではないか」という意見も多く出ていた。
「オープン戦を含めたキャンプ終了時点では懐疑的な声が多かった。そういった声は大谷の耳にも届いていたのだろうが、自分の信じた道を進み結果に繋げて周囲を納得させた。日本ハム時代から変わらない姿勢だった」(在米スポーツライター)
ゴールを設定して準備をしっかり行う。初めてのメジャーの舞台で不安も多かっただろうが「大谷翔平」を貫いた。キャンプを終え、「開幕へやるべきことは全てやったが大変だった。毎年のことで日本でもそうだが開幕で100%だったことはない。今回も同じだと思う」というコメントを残している。