記者会見の後には、ヒコロヒーさんも初めてである「サイン本お渡し会」があった。抽選で当たった約300人以上のファンに、1冊1冊、丁寧に渡していくのだが……。

――これから直接ファンの方とお会いすると思いますが、今のお気持ちはいかがですか

ヒコロヒー こういったイベントは本当に初めてのことですので、想像がついてないです。今は、どんな人たちが来るんだろうっていう感じですね。

――恋愛小説の中身は、白紙のところから生み出すとおっしゃっていました。ご自身の経験などが反映されたりはしますか

ヒコロヒー 私がある和食屋さんでご飯を食べていたとき、お店のBGMがX JAPANさんの「紅」を御琴バージョンで弾いている曲だったんですよ。友達とご飯を食べながら、なぜX JAPANさんの「紅」を琴で? 

 弾きたいと思った人がいて、この、「紅」の御琴バージョンを発売したいという思う人がいて、そしてそれを店で流したいと思う人がいるっていうのはどういうこと?と気になっていたことがあって。それは物語の中にしっかりと反映することができました。

――『黙って喋って』は切ない話が多い気がしますが、今後ハッピーエンドの小説を書きたいという思いはありますか

ヒコロヒー 読んでくださる方がどう解釈するかだと思います。ハッピーエンドだと思っていただけたらハッピーエンドになるかもしれませんし、よくない終わり方だなと思っていただけたらそうだと思いますし読んでいただける方次第なので、私には、どうこうできることじゃないかなと思います。

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