1月31日、はじめての短編恋愛小説集『黙って喋って』を発売したヒコロヒーさん(34)が、2月4日の午後、紀伊國屋書店新宿本店で刊行記念会見を行った。
【写真】1人1人、談笑しながら丁寧にファンにサイン本を渡すヒコロヒーさん
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友達以上恋人未満の彼に「あと十分一緒にいたい」とどうしても言えない甘酸っぱい瞬間、「分かってる女」として振舞ってしまい、同僚を貶める発言をたしなめられなかったもどかしさ、既婚者である彼の妻との会話に覚える苛立ち……。
『黙って喋って』は、朝日新聞webマガジンでの連載を1冊にまとめた、ヒコロヒーさんの視点の広さと卓越した表現力が遺憾なく発揮された掌編18本を収録した短編恋愛小説集だ。
「もう、やっていられないよ」と雀荘に
会見がスタートし、まずは、取材陣に向けて「皆さま、お忙しいところ今日はありがとうございます。よろしくお願いいたします。」とご挨拶。
――『黙って喋って』を手に取った、今のお気持ちは?
ヒコロヒーさん(以下、ヒコロヒー) 素敵なカバーデザインにしていただいて、ありがたいなと思います。締め切り前に逃亡したりだとか、「もう、やっていられないよ」と言って麻雀打ちに行ったりだとか……。そんなことを散々しながらも、編集部の皆さんがなんとか雀荘から連れ戻してくれて、この本に至るまで付き合ってくださいました。本を目の前にして、感謝の気持ちがいっぱいです。
――「恋愛の話を書いてみてほしい」というオファーがあったそうですが
ヒコロヒー その時は、もう本当に軽い気持ちで、何にも考えずに引き受けました。
――本業はお笑い芸人であり、今回は文章も書かれました。ヒコロヒーさんご本人において芸人と本の執筆の共通点などがあれば教えてください
ヒコロヒー 白紙からネタを書いたりコントを書いたりしていますので、白紙の状態のところから何かを書いていくっていうところは、同じ作業かなという風に思いました。