警視庁の捜査員が事情を聴いたところ、事件への関与や過激派の人間関係などについて桐島容疑者でなければ知らない「秘密の暴露」があり、DNA型を桐島容疑者の親族と照合したところ、「親族関係に矛盾なし」の結果が出たという。
この男は、約50年の逃亡期間中の30年以上は神奈川県にいた模様だ。そして、ニュースなどでひげを生やした逃亡中の写真が報じられると、若かったころの桐島容疑者とは「指名手配写真とあまりに違う」といった投稿がSNSで一気に増え、トレンドにあがるほど注目された。
「警察庁のホームページでも、桐島容疑者が掲載されている写真のアクセス数が急増した。指名手配容疑者が並んでいるポスターの中で、桐島容疑者の左隣にいるのが金容疑者。フリーダイヤルへの情報提供も桐島容疑者のニュースの後で注目されたことが大きかったのでは」(前出・警察庁幹部)
さらに、指名手配のポスターには、
<懸賞金 上限100万円>
という文字もある。
これは桐島容疑者でも、金容疑者でもない、指名手配された別の容疑者に対してのものだが、「100万円」の文字が赤く目立つように印刷されており、一見すると、両容疑者も含まれているようにとれなくもない。
必要がある場合は1千万円まで増額可
懸賞金は「捜査特別報奨金」という名称で運用され、詳細は「捜査特別報奨金取扱要綱」として定められている。殺人、強盗、放火など要件を満たす重大事件に対し、警察庁長官が指定することができる。上限は300万円で、特に必要があると認められる場合は1千万円まで増額することができる。
警察庁のホームページを見ると、現在では17件の事件が対象となっている。1995年に東京都八王子市で3人が射殺された「スーパーナンペイ事件」は、特別報奨金300万円(上限)の他、有志による私的懸賞金300万円(同)がある。2000年に一家4人が刺殺された「世田谷一家殺害事件」は300万円(同)、有志による私的懸賞金が1700万円(同)となっている。