※2025年3月卒業・修了予定の大学3年、大学院1年で就活情報サイト「あさがくナビ」会員、学情主催イベント来場学生を対象に23年4~10月、最大5社を選択するアンケートを実施(有効回答7715人)。回答数に文理、男女などによる補正を加え、ランキング1位を100ポイントとした相対値によって2位以下のポイントを算出した。「24卒順位」で赤く塗られた企業は昨年比アップ。グレーは昨年比ダウン
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 就職情報会社「学情」が、毎年恒例の就職人気企業ランキングを公表した。6年連続で伊藤忠商事が1位を獲得。学生が企業を選ぶ軸として「SDGs」も無視できなくなっている。AERA 2024年2月5日号より。

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 新卒向け就活情報サイト「あさがくナビ」を運営する学情が昨年秋に公表した2025年卒対象のランキングで1位となったのは、総合商社の伊藤忠商事。6年連続での1位は、01年卒以降で最長の記録だ。

 伊藤忠商事を含む大手総合商社の業績は、円安や資源が値上がりしたこともあり好調。伊藤忠商事は22年3月期に過去最高益を出している。それに加え、総合商社は「ラーメンから航空機まで」といわれるほど幅広い商品・サービスを扱うこともあり「可能性が制限されていなくて、新しい挑戦ができる業界とみられている点も学生に人気の高い理由」と伊藤忠商事の人事・総務部で新卒採用を担当する市川丈陽さんはみる。

 そんな総合商社のなかでも伊藤忠商事がランキングで突出している要因は、「働き方改革」と「SDGs」にある。

「働き方改革」に関しては、13年に午後8時以降の残業を原則禁止し仕事を朝型にシフトする「朝型勤務」を取り入れ、フレックス制も見直して勤務時間を柔軟にした。社内出生率は21年度で1.97と東京都の1.08に比べておおよそ倍まで向上している。これらの取り組みが奏功してか、女子学生対象のランキングで伊藤忠商事は3位と他の総合商社にくらべて高順位を獲得。総合ランキングを押し上げる要因となっている。

 働き方改革は各社が進めているが、その結果若手のうちに成長機会が失われるような企業を「ゆるブラック」といって避ける流れも出てきている。

 市川さんは、伊藤忠商事は他商社に比べて社員数が少ないため、無駄を省き限られた時間で効率的に仕事をしていく文化が育っているという。

半数以上SDGs意識

「今の学生の多くは成長のできる職場を求めており、伊藤忠はメリハリのある働き方で成長できるというふうに学生にとらえられているのでは、と思います」(市川さん)

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