昨年3月にDeNAに電撃入団したバウアー

 バウアーは日本でのイメージが良かっただけに、落胆したファンは多かった。サイ・ヤング賞を獲得するなど実力は申し分ない右腕だが、ドジャース在籍時の21年に性的暴行疑惑が報じられた。22年2月に証拠不十分で不起訴処分となったが球団から戦力外となり、昨年3月にDeNAに電撃入団した。来日前は「トラブルメーカー」の印象が強かったが、日本野球に真摯に向き合い研究熱心な姿がナインのお手本となり、日本の野球ファンの心をつかんだ。マウンド上で発揮するパフォーマンスも期待以上だった。5月に1軍に合流すると、19試合登板で10勝4敗、防御率2.76をマーク。自ら志願して中4日で先発登板するなど先発の大黒柱として稼働した。

感情を抑制できない 

 DeNAファンから今季も残留を熱望する声が上がったが、バウアーはメジャー復帰の思いが強い。自由契約となり米国でのプレーを模索しているが、米国に駐在する通信員はシビアな見方を示す。

 「バウアーはメジャーに戻ってくれば、2ケタは勝てるでしょう。ただ獲得に名乗りを上げる球団があるかというと厳しい。好奇心旺盛で決して悪い人間ではないが、感情を制御できない一面がマイナスに働いてしまっている。過去にチームメートや首脳陣と衝突したり、プライベートでの女性トラブルがあったり、良くない印象を与えている。米国ではチームの和を乱す選手が嫌がられます。33歳という年齢を考えると、各球団は長期間活躍できないと判断して獲得に消極的なのでしょう」

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