その中で今オフは、功労者のドゥドゥが千葉へ、鈴木雄斗が湘南へそれぞれ移籍し、期待の星である長身FWの後藤啓介は海外挑戦、遠藤保仁と大津祐樹は現役を退いた。代わりに4人のブラジル人に加えて、FW石田雅俊(←韓国・大田)、MF中村駿(←福岡)、MF高畑奎汰(←大分)、MF平川怜(←本)、MF川﨑一輝(←讃岐)、DF西久保駿介(←千葉)、GK坪井湧也(←神戸)、そしてGK川島永嗣(←無所属)を、いずれも抜けた選手のポジション、役割を穴埋めする形で獲得した。だが、現時点で戦力アップしたという確信は持てない。ブラジル人の“当たり”と若手の成長という不確定要素に頼らざるを得ない状況では苦しい戦いが予想され、粘り強く勝点を拾い続けての「J1残留」が現実的にして最大の目標になるだろう。

 J1昇格プレーオフを制して16年ぶりのJ1舞台となるのが、東京ヴェルディだ。2022年6月からチームを指揮する城福浩監督のもと、昨季はリーグ戦42試合でJ2最少の31失点の堅守で勝点を積み上げた。守護神GKマテウスが好セーブをつづけた中、クラブ生え抜きのゲームメーカー・森田晃樹が若きキャプテンとして成長し、シーズン途中でレンタル加入したMF中原輝、FW染野唯月が大いに働いた。

 迎える新シーズン。引き続き補強資金は乏しいが、新人選手たちに加えて、DF袴田裕太郎(←大宮)、DF河村匠(←いわき)、MF永井颯太(←いわき)、MF翁長聖(←町田)、MF見木友哉(←千葉)と昨季J2を戦ったライバルクラブから“使える”選手たちを引き抜き、FW山見大登(←G大阪)、MF山田楓喜、FW木村勇大(←ともに京都)をレンタルで獲得。中原がサガン鳥栖へ移籍したことはマイナスだが、染野、林尚輝はレンタル延長となり、他クラブからのオファーが報じられた右サイドバックの宮原和也も残留。決して派手ではないながらも効果的で実のある補強に成功している。それでも戦力的には「J1残留」が目標で、そのためには得点力アップが不可欠。今後、外国人ストライカーの補強が求められることになるかもしれない。

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J2逆戻りの横浜FC。マイナス面とプラス面は?