「からだ探し」は、タイトルからしてそれなりに〝裏切ってくれる〟のだろうと思って読み進めてみたら、裏切ってもらえなかった。女性が存在として唐突過ぎたかなというところが気になります。
伊藤:「落ちた卵は戻らない」は1つ気になるところがありまして。おばあちゃんがセーラー服を着て外に出るところで、周囲のみんなが驚いている。あれって、初めて登校したわけではないですよね? もう少し、整合性があったほうがいい気がします。
波津:確かにそうですが、これは原作なので漫画で上手に修正はできていくと思います。
伊藤:「蝉」は、恩返しというよりも、ストーカーが蝉をぞんざいに扱った結果、蝉が奥さんを助けるという、ストーカーへの復讐がちょっと弱い気もします。
波津:主人公の女性が恐怖から、蝉の撃退法を色々考える。あの辺を入れるとムードが変わるし、もしかしたらコミカルにもなるかもしれませんね。
コミック編集部が応募作品をすべて読んで、最終選考に残した作品たち。その、マンガや原作の作品を選考委員の方々は細部まで読み込んで感想を述べ、大賞を選ぶ。皆さんの、第4回朝日ホラーコミック大賞への募集を期待している。