33歳のときの鈴木さん。丸の内のカフェで高校時代の同級生とお茶をしているところ(写真:本人提供)

 私もそうなのですが、自分から告白したり誘ったりするのが苦手という人は、自分に自信がない割に自尊心を守りたいという意識が強いのだと思います。私なんかに言い寄られて迷惑だったらどうしようという気持ちと、フラれて気まずい思いをしたくないし傷つけられたくない、ましてうざい女だと思われたくないという気持ちが混在していて、恋心を隠しがち。

 もしかしたら今の男たちもかつての女のそのような傾向に近い精神性になってきているのかもしれません。セクハラ被害の訴えが割合的に女性に偏っていることなどを鑑みると、傷つきたくないというのに加えて、好きな人を誘ってセクハラだと思われたらどうしようという懸念が混ざる分、デートのお誘いは男にはさらにハードルが高い作業になっている可能性もあります。だとしたら、多少お互い気になっている相手がいても、双方が誘われ待ちでせっかく何かが始まる好機を逃していることになるので、女の方に平衡状態を崩す動きが期待されます。

 とはいえ、事例にあげてくださった三人子持ちの真面目な男性だったら、現代っ子というわけではなく、あらかた私たち四十代女と似たような価値観で育ってきたはずですから、「セックスしよ」的なウルトラCな誘われ方をしたいかというとそうでもない気がするし、そもそもこちらがバンジージャンプ的な気合で慣れないことをすると、「セ、セ、セックスどうっすか」みたいな怪しげな結果になりそうなのであまり得策ではない気がします。

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