【3位】中日

 立浪和義新監督の下、球団初となる2年連続最下位の屈辱を味わうことになった中日だが、2024年は“浮上”を予想したい。2023年のチーム成績を見ても、先発投手陣は小笠原慎之介柳裕也、髙橋宏斗、涌井秀章と駒が揃っており、ここに大野雄大が復帰する。絶対的守護神のマルティネス、清水達也、藤嶋健人、勝野昌慶、齋藤綱記、松山晋也らが揃う救援陣も実に強力。2023年のチーム防御率3.08はリーグ2位の数字であり、投手力だけを見れば優勝を狙える戦力がある。課題の打線には、中田翔が加わった。現在34歳だが、長打力は健在。ここに岡林勇希、細川成也、さらに石川昂也が加わり、新外国人打者がしっかりと働けば楽しみは大きくなる。グラウンド外でも色々と騒がれている立浪ドラゴンズだが、戦力的にはAクラス入りを期待していいはずだ。

【4位】巨人

 2年連続Bクラスで原辰徳監督が退任し、新たに阿部慎之助新体制の下で新たなスタートを切る。だが、前年から戦力的には大きく変わることはなく、二軍監督、ヘッドコーチとしての経験しかない阿部監督の手腕にも不安が残る。そもそも投打ともに世代交代の渦中にあり、投手陣では先発陣は戸郷翔征と山﨑伊織が独り立ちし、赤星優志、堀田賢慎の飛躍、ドラフト1位ルーキーの西舘勇陽(中央大)の働きも期待できるが、救援陣はケラー、馬場皐輔らを補強したものの、昨季不振の大勢が復調しないと苦しい。野手陣では、門脇誠、秋広優人が頭角を現したが、ここに浅野翔吾ら、さらなる突き上げが欲しいところ。現状では、まだベテラン勢の“衰え”の方が目立つ状況にあり、阿部新監督の采配によって、たとえチームが好転することになったとしても、まだ優勝を狙えるチームではないというのが冷静な戦力分析だ。

【5位】DeNA

 三浦大輔体制下で初年度の最下位から2位、3位と2年連続でAクラス入りしたDeNAだが、そこから今永昇太がメジャー挑戦を宣言し、ソト、エスコバーの助っ人の退団も決まった。それでも牧秀吾、宮﨑敏郎は健在で、昨季不振だった佐野恵太が復調すれば、依然として打線の破壊力はリーグトップクラスだが、投手陣が今オフに佐々木千隼、森唯斗と実績のあるリリーフ投手を獲得したが、バウアーの去就が不透明なのが心配。このまま退団となれば、ローテ投手2人の計17勝(今永10勝、バウアー7勝)を失うことになり、昨季16勝を挙げた東克樹も負担増で成績低下が予想される。ドラフト1位ルーキーの度会隆輝(ENEOS)への期待度は高く、投手陣でも小園健太など若手がひと皮むければ上位進出の可能性は大いにある。だが、チームの戦力、期待値としては2023年から低下してしまいそうだ。

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