今では当たり前の先進安全支援システムは、1999(平成11 )年に「ADA 」(アクティブ・ドライビング・アシスト)の名で登場。「SIクルーズ」や「アイサイト(ver.1)」を経て、 2010(平成22 )年の「アイサイト・ ver.2」で一気に花開くが、その技術、信頼性、戦略的な価格設定などは、長年にわたるノウハウの蓄積、地道な開発の賜物だった。

 日本で生まれたレガシィは世界へ広がり5代目以降はメインマーケットである北米の意向を盛り込んだモデルに方針を転換。これによりスバルの収益率は大きく上がった。

“走り”が高い評価を獲得した初代「レガシィ」(写真提供/株式会社SUBARU)

 その一方で、新たな日本向けの新ブランドとして2014(平成26 )年に登場したのが「レヴォーグ」である。名前は異なるものの、日本の道に適した扱いやすいサイズ、ターボエンジン、ハンドリング、進化したアイサイトなど、歴代レガシィが目指した「GT性能」が色濃く継承されていた。つまり、〝日本人のためのレガシィ〟である。

 そして、2020(令和2)年登場の2代目は、エンジン、車体、安全支援システムなど、すべてを刷新。レガシィが築き上げたGT性能は、 2代目レヴォーグで「30 年目のフルモデルチェンジ」が行なわれたのである。走りの評価は「欧州車に匹敵するレベル」と評されている。

山本シンヤ(やまもとしんや)/自動車メーカー商品企画、経て、自動車メディアの世界に転職。「造り手」と「使い手」の両方の想いを伝えるべく「自動車研究家」として活動中
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