僕は来年3月いっぱいで、放送作家を辞めることを決めましたが、どう生きるかは自分次第。
苦しみぬいて作品を作る人生を宮崎監督は選んでいるのですから。この番組を見て、もう一度映画を見なければという思いになる。
ちなみに、「君たちはどう生きるか?」は現在アメリカでとてもヒットしているらしく、映画評論家の松崎健夫さんによると、「もしかしたら、今度のアメリカのアカデミー賞長編アニメーション部門にノミネートされるかも」と。宮崎監督。いつまでその可能性を見せつけるのだ??
そしてもう一つの番組はテレビ東京の「テレビチャンピオン」でやっていた「手先が器用選手権」。手先が器用な人たちが出てきて闘うのだが、今回はなんと5円玉を等間隔で190枚並べて、そのあとに5円玉でピラミッドを作り1列に並べていく。その並べた5円玉の穴に糸を通していくというとんでもない競技。
これぞ日本が誇る技術! 手先の器用さ!
並べて並べていいところで倒れる! うわーーと叫ぶ! 見てて緊張感がずっと続くし、「すげー」を連発するし、エンタメの基礎中の基礎が詰め込まれた番組。
おそらく、これをまんまNetflixで配信したら、間違いなく世界でうけるんじゃないかと思う。だってこんなことを出来る人は日本人しかいないし、こんなことを番組にして戦わせようなんてのも日本しかない。
宮崎駿監督と手先が器用な人。同じ日本人であることを誇りに思えるエンターテインメント。
テレビよ、ありがとう!! 是非見てほしい!!
■鈴木おさむ(すずき・おさむ)/放送作家。1972年生まれ。19歳で放送作家デビュー。映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。パパ目線の育児記録「ママにはなれないパパ」(マガジンハウス)、長編小説『僕の種がない』(幻冬舎)が好評発売中。漫画原作も多数で、ラブホラー漫画「お化けと風鈴」はLINE漫画で連載中。「インフル怨サー。 ~顔を焼かれた私が復讐を誓った日~」は各種主要電子書店で販売中。コミック「ティラノ部長」(マガジンマウス)が発売中