私は自民党議員に投票したことがない。保守オジサンの巣窟である自民党に入るような女性議員の気が知れないと思っていたりもする。ところが、面白いなぁ〜と心から興味をもってしまう女性議員のほとんどが自民党にいるのは、なぜなのだろう。自民党の女性議員のほうがリベラル女性議員よりも、不思議と多様性があり、個性的で、毒があり、政治思想に関係なければお友達になれそうだとも思うほどである。
と、書きながら思うのは、昨今のリベラル野党の不調は、こういうところにもあるのではないかということだ。候補者がつまらないのである。例えば、12月10日に江東区長選挙があった。5人の新人候補者のうち3人が女性である。圧勝したのは小池百合子都知事の下で働いていた自・公・国民・都ファ推薦の大久保朋果氏(52歳)だった。次点は立憲・共・れ・社民等が支持した看護師、酒井菜摘氏(37歳)だったが、地域政党推薦の三戸安弥氏(34歳)と僅差だった。野党が勢揃いしても百合子(すみません、呼び捨て)の前には完敗であり、地域政党の候補者と票を分けた形になった。
リベラル野党が推した酒井氏のHPなどを見たのだが、とても「立憲民主党」っぽい候補者だと思った。ここ数年の傾向なのかもしれないが、リベラル野党の女性議員の多くが、若く、ルックスが爽やかで、清潔感があり、初々しく、国家資格が必要な専門職に就いている方、である。絶対に男性秘書を背後から「ちがうだろ、このはげ!」とか罵らない狂気度ゼロで、内なる女性ジェンダーに従順そうな雰囲気の人だ(←少なくともポスターなどのイメージ戦略としては、そういう方向)。そして昨今、政治に絶望している女たちは、そういう女性に票を入れないのではないか。