他方、佳子さまは、スカートをふくらはぎの中間の長さまで短くしたミモレ丈にリメイク。真珠を一定間隔で配置したステーションネックレスに、いま若い女性に人気の小型バッグを合わせてカジュアルに着こなしているという。
眞子さんが七分丈で着こなしていたお袖も、身体の細い佳子さまの場合は八分袖になっている。
「上半身にゆとりがあるため、本来のデザインであるふんわりと膨らむコクーン(繭)スカートのシルエットが生かされていない点は残念ですが、ご自身の色で着こなす感性はよいものをお持ちです」(石原さん)
英王室も着回しで節約をアピール
昭和の時代から皇室を知る人物によれば、女性皇族が年の若い皇族にドレスや衣装を譲るのは珍しいことではないという。
故・高松宮喜久子さまや、三笠宮家の崇仁親王妃百合子さまがお持ちだったドレスなどは、現役の女性皇族方へと大切に受け継がれ、リメイクなどを経て今も活躍している。
ペルーの現地紙が佳子さまに重ねた英キャサリン妃も同様だと、前出の多賀さんは言う。
「(キャサリン妃は)ファストファッションの女王としても有名ですが、10年前の仕立てのよい服も大切に着回すことで『贅沢』という批判をかわした上、好印象を持たれています。
所得格差が拡大し続けているのは欧州も同じです。同じ衣装を繰り返し着回して国民に対して節約の精神をアピールするのは、ごく普通のことです。そうした海外王室の動向も当然、参考になさっていることでしょう」
佳子さまは、自身をコーディネートする能力に長けた内親王だと、多賀さんは捉える。今月末には29歳の誕生日を迎える佳子さまが活躍する舞台は、ますます広がっていきそうだ。
(AERA dot.編集部・永井貴子)