お笑いコンビ「和牛」の水田信二(左)と川西賢志郎
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 12月12日、水田信二と川西賢志郎のお笑いコンビ・和牛が来年3月で解散することが発表された。このニュースは多くの人に衝撃を与えた。

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 あくまで雑な一般論だが、お笑いコンビが解散するときには「仕事がない」「お金がない」のどちらか(または両方)であることが多い。仕事があって収入も得られているのであれば、わざわざ解散をする必要もないからだ。

 それぞれが個人としてタレント活動をしていて、コンビで仕事をする機会はほとんどなく、開店休業状態であるとしても、正式に解散はしていないというケースはいくらでもある。

 仕事や収入が十分ではなく、コンビとしての未来に自信が持てないからこそ、解散を選ぶことが多いのだ。

和牛は「漫才」が売りのコンビ

 和牛は『M-1グランプリ』で5年連続決勝進出、3年連続準優勝の実績を持つ実力派漫才師であり、人気も知名度も実績も十分あった。しかも、和牛は何と言っても「漫才」が売りのコンビである。漫才師としては同業者の憧れや崇拝の対象になるような存在だった。

 一般的なイメージでは、解散する理由はないように見える。だからこそ、多くの人が解散発表にショックを受けたのだ。

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ラリー遠田

ラリー遠田

ラリー遠田(らりー・とおだ)/作家・お笑い評論家。お笑いやテレビに関する評論、執筆、イベント企画などを手掛ける。『イロモンガール』(白泉社)の漫画原作、『教養としての平成お笑い史』(ディスカヴァー携書)、『とんねるずと「めちゃイケ」の終わり<ポスト平成>のテレビバラエティ論』 (イースト新書)など著書多数。近著は『お笑い世代論 ドリフから霜降り明星まで』(光文社新書)。http://owa-writer.com/

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解散は驚きより納得だったワケ