洗びん機でしっかり洗浄するところからスタートし、最後は寺田社長自らチェック。合格したものだけが世に送り出される

 品質管理や社員への「還元」も怠らない。

「1000本作って1本でも不良品があれば、1000本全てが回収になる。まれに起こるからこそ、しっかりと管理しチェックします。それを全社員8人で行うので、ひとりひとりの責任は大きい。だからこそ社員の給料を上げることが、ずっと掲げている目標です」

 そんな寺田社長には、さらなる「野望」がある。

「甘いものが好きではないので、無糖で苦みだけのトニックウォーターを作りたいんです。材料はすべて手配してあり、あとは重たい腰を上げるだけ(笑)。来年夏の完成を目指します。これをまねする人はいないでしょう。僕の味覚には勝てませんから」

 あくまで強気だが、「今日一日を楽しく過ごそう、どうすれば面白くなるだろうといつも考えています。仕事は大変なものだからこそ、自分で面白くしたい」がモットーだ。気楽さとやる気の〝スーパーバランス〟がとれた東京飲料の炭酸だからこそ、焼酎はよりおいしくなる。

(ライター 団野香代/写真 菅 朋香/生活・文化編集部)

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