作家・画家の大宮エリーさんの連載「東大ふたり同窓会」。東大卒を隠して生きてきたという大宮さんが、同窓生と語り合い、東大ってなんぼのもんかと考えます。19人目のゲストはクイズプレーヤーの伊沢拓司さんです。
* * *
伊沢:この間、(ピアニストの)角野(隼斗)くんがこの対談に。
大宮:そうそう。お友達ですか?
伊沢:そうです。中高大と同じ学校の後輩で。1個下だったんですよ。
大宮:えーっ!
伊沢:彼は学生の頃からYouTubeやってたので同窓生には有名でした。一時期は、僕の名前が母校の一番有名な若手みたいな感じで出てたのに、今はもう彼に取って代わられて。やられたーっと(笑)。
大宮:伊沢さんも、中高時代からもうクイズで有名だったんですか。
伊沢:中1からクイズやってて、高1と高2で、いわゆる「高校生クイズ」で優勝しまして、校内ではデカい顔をしていたんです(笑)。
大宮:(笑)。もうクイズ王だったんですね。すごい。学校って、開成?
伊沢:はい。夏休み明けに学校に行って、高校生クイズ勝ったぞってデカい顔していると、「あ、勝ったの、おめでとう」って言った隣の席のやつが、俳句甲子園で優勝してたりとか。囲碁の全国1位とか国際情報オリンピックで優勝したやつもいて。周りがすごい環境だったんで、いい意味で調子に乗らずにすみました。
大宮:開成って、やたら東大に行く、みたいな感があるけど、俳句とか、受験以外の余力がすごいあるんだね。
伊沢:高3の夏ぐらいまでは、勉強以外のことで輝いてるやつがかっこいい、みたいな。男モテですね。
大宮:そんな中、クイズは、伊沢さん以外にもする人がいた?
伊沢:当時は全然いなくて。クイズ研究部に入ったとき、全校生徒2100人中、部員8人で弱小でした。
大宮:部活なの?
伊沢:クイズ研究部です。それまでの「高校生クイズ」って、川下りしながらクイズするみたいなお遊び路線だったんですけど、ガチンコ路線になったタイミングだったんです。
大宮:難しくなったっていうこと?