部屋や枕が変わって熟睡できなかったり、親戚や友人との食事会で暴飲暴食、義父母との関係など人間関係にストレスを感じることもあるかもしれません。
いつもと違った場所では歯みがきなども適当になりがちです。普段使わない実家の洗面所では、「どのコップで口をゆすげばいいのかわからない」、ホテルでは、「用意されている歯ブラシがいつもと違って使いにくい」など。いつもと違う状況が重なれば落ち着いてセルフケアができるはずもないのです。こうした環境も歯ぐきの炎症が悪化する引き金となるでしょう。
また、根尖(こんせん)病巣といって歯の根の先(根尖)に口の中の細菌が感染し、膿(うみ)がたまる病気があります。神経まで達したむし歯を長い間、放置していたり、治療途中の詰め物をしたままにしておいたり、場合によってはむし歯の治療をしても、消毒が不十分だと起こることがあります。根尖病巣のある状態で飛行機に乗ると、気圧が低くなることで膿を取り囲む部分が膨張し、周囲の骨を刺激して激痛が起こることもあります。
こうした歯のトラブルを未然に防ぐためにも、「何か調子が悪い」「違和感がある」などと感じる場合は、年内に一度、歯科医院を受診することをおすすめします。
むし歯や歯周病は治療をすれば痛みは出ません。
割れやすい歯があるかどうかは、歯の減り具合やひびの有無などをみていくことである程度、予想がつきます。入れ歯は歯の部分や入れ歯を引っかけるクラスプ(金具)の状況などをチェックし、問題があれば修理をします。
なお、治療途中で仮の詰め物や仮のかぶせものを入れている状態で年をまたぐ場合は、取れやすいことを念頭に置き、強くかまないなど、食べ方に注意をしてください。逆に心置きなくなんでも食べたい場合は、年内に治療を終えられるよう、歯科医にお願いすることです(実際、お願いされることが多いので、年末の歯科医院は予約でいっぱいになります)。また、子どもの場合、乳歯と永久歯の生え替わり時期で、抜けそうな歯がある場合は、歯科医院で抜いてもらうのも一つの方法です。