続いて、経血量が顕著に少なく月経が2~3日で終わる「月経過少」についてです。経血量が少ない人は、月経周期も長くなる(35日以上)場合が少なくありません。こうした状態を放っておくと、「無月経」や「閉経」につながることも。また、少ない経血がダラダラと続く場合は「無排卵月経」の可能性もあるので、早めに対処しましょう。
【量が少ない[月経過少]タイプ1】「血不足」タイプ
<気になる症状>
・月経の状態:経血の色が淡く、さらっと薄い
・その他の症状:めまい、不眠、動悸、眼精疲労、脱毛、顔色が白い、舌の色が淡い
<改善ポイント>
月経の基本となる「血」が不足していると、経血量も少なくなってしまいます。貧血、慢性的な病気、過度なダイエットなどは血不足につながるので要注意。食事や睡眠を十分に取って、血をしっかり養いましょう。
<摂り入れたい食材>
血を養う食材を選びましょう。
黒ごま、レバー、かつお、ほうれん草、なつめ、クコの実、黒糖など
【量が少ない[月経過少]タイプ2】「血(けつ)の冷え」タイプ
<気になる症状>
・月経の状態:経血の色が黒っぽく塊が多い、生理痛がある
・その他の症状:頭痛、肩こり、冷え、手足のしびれ、顔色の黒ずみ、舌の色が暗い
<改善ポイント>
寒さや冷房などで「血」が冷えると、血行不良を起こして経血がスムーズに排泄されず、経血量が減る、月経周期が長くなるといった不調につながります。温かい食事や毎日の入浴などを心がけ、日頃から身体を温める習慣を。
<摂り入れたい食材>
温めて血行をよくする食材を選びましょう。
紅花、よもぎ、シナモン、黒糖、しょうが、玉ねぎなど
【量が少ない[月経過少]タイプ3】「ストレス」タイプ
<気になる症状>
・月経の状態:塊が出やすい、生理痛がある、PMS(月経前症候群)の症状が強い
・その他の症状:ため息が多い、緊張しやすい、イライラしやすい、舌に暗い斑点がある
<改善ポイント>
五臓の「肝(かん)」は「血(けつ)」を蓄え、身体に送る血量を調節しています。そのため、ストレスで肝の機能が低下すると、経血量に影響してしまうことも。また、過度なストレスは気・血の流れを悪くするため、血行不良から経血量が減少することもあります。
<摂り入れたい食材>
ストレスの発散をたすける食材を選びましょう。
ミント、ジャスミン茶、菊花茶、金針菜(きんしんさい)、黒きくらげなど