自らポスター貼りも行う(画像=本人提供)

母親と猫と一緒に移住

 かつて、森下さんは、一年で最も活躍した人におくられる「レースクイーン・オブ・ザ・イヤー」を受賞するなど、レースクイーンとして活躍。その後、タレントとして「ロンドンハーツ」「志村けんのバカ殿様」などの番組に出演し、売れっ子になったが、19年12月末に芸能界を引退した。21年3月、自民党の宮城県5区からの出馬を表明し、同年10月の衆院選に出馬したが落選。しかし、選挙後も母親と愛とともに、選挙区の一部である石巻市で暮らし続け、再び政治家としての生活をスタートさせた。

 名古屋市出身の森下さんは現在、縁もゆかりもない土地で政治活動にいそしむ。中でも大切にしているのが、「辻立ち」、つまり、街頭での演説だ。人前に出ることは慣れていた森下さんでも、初めは抵抗感が強かったという。

「芸能人としてテレビなどで話すことが多かったので、『できる』って軽く考えていたのですが、甘かったですね。いざ街頭に立ってみると、うまく話せないんですよ。慣れないうちは大変でした」

 しかし、回数を重ねた今は、辻立ちが自らのライフワークになっているという。

「楽しくて仕方ないんです。特に印象に残っているのは、年配の女性が『国に、子どもたちへの教育を考え直させてほしい』と声をかけてくださったことですね。私自身、地域のことももちろん大事にしているのですが、国会議員を目指しているので、政策も国単位で考えていることが多い。だから、この女性のように国全体のことを考えてくださる方がいるっていうことに胸が熱くなって。自分の訴えていることが独りよがりじゃなかったんだ、って思えてうれしかったですね」

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「全然タレント扱いされていない」