都道府県ごとの在宅看取り件数が多い診療所はどこでしょうか?週刊朝日ムック『さいごまで自宅で診てくれるいいお医者さん2024年版 在宅医療ガイド』では、自宅死亡者数の多い7都府県(埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、愛知県、大阪府、兵庫県)にしぼり、全国の厚生局から入手した診療所の1年間の実績データをもとに、診療所ランキングトップ20を作成しました。
【ランキング】在宅看取り件数が多い診療所1~20位はこちら(全7枚)
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厚生労働省が発表している人口動態統計によると、2022年1年間で亡くなった人は約157万人。前年の約144万人から約13万人増え、増加傾向に拍車がかかる「多死社会」となっています。そのうち死亡場所でもっとも多いのが病院で64・5%(約101万人)、自宅は17・4%(約27万人)、老人ホームは11・0%(約17万人)となっています。自宅での死亡の割合は近年、横ばい状態が続いています。
多くの人は、最期を自宅で迎えたいと考えていますが、それをかなえるには、医師が患者の自宅に来て診療してくれる「在宅医療」が欠かせません。
在宅医療を実施する診療所は数多くありますが、なかでも24時間365日「往診」が可能な診療所は、「在宅療養支援診療所」と呼ばれています。「往診」とは、患者や家族の求めに応じて医師が駆けつけることで、予定して患者の自宅を訪れる「訪問診療」とは区別されています。
この在宅療養支援診療所は、厚生労働省が定めた一定の看取り件数、緊急往診数を満たすことが要件になっており、毎年7月に各都道府県の厚生局に、直近1年間の実績(患者数、緊急往診数、看取り件数など)を記載した報告書を提出することが義務付けられています。
編集部は、各都道府県の厚生局に情報開示請求をおこない、診療所が2022年7月に厚生局に提出した報告書(22年7月時点の直近1年間の実績を記載)約5600件を入手しました。
そのデータを精査し、看取り件数が多いなどの条件で絞り込み、好評発売中の週刊朝日ムック『さいごまで自宅で診てくれるいいお医者さん2024年版 在宅医療ガイド』には2460診療所(285病院と合わせて、計2745施設)を掲載しています。