トップアイドルが、一夜にしてバッシングの嵐にさらされた。直後に所属グループからの卒業が発表され、体調不良による活動休止期間もあった。そのとき、人間・岡田奈々には何が起こっていたのか。元AKB48の岡田奈々さん(25)が、「自分の言葉で語りたい」と、複数回のロングインタビューに応じた。
【写真】ファンとは何でも話せる「スナックのママ」のような関係性と語る岡田奈々さん
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「言葉の暴力」刻み付けるよう見た
――「炎上」はどんな影響を及ぼし、どう受け止めていったのか。
岡田:SNSはすごく見ていて、「死ね」「消えろ」という言葉に対して、「じゃあ死んでやろうか」ってムキになりかけたりもしました。自分からは直接の返事はできないけど、スクショをとって、刻み付けるように見ていました。
実はその年の春ぐらいから、パニック障害の症状が続いていたんです。2021年からはエイベックスにも所属し、AKBとのダブルワーク状態になっていました。仕事の過密さに加え、完璧主義な性格も関係しているかもしれません。
抗うつ剤を1年ほど飲んでいて、さらに(報道後に)ネットでいろいろ書かれているのを見て、つらくてごはんが食べられなくなって、体重は34キロまで落ちてしまって。そのとき、歌番組やお仕事があって、出たくないけど、たくさんの人が関わる、決まっていたお仕事に穴をあけるわけにいかなくて。お仕事の終わる度にお酒を飲んで、お酒と薬に溺れる、最悪な環境……悪循環でした。
その時期に、マンションの2階から転落して大怪我も経験しました。
――12月17日、グループの公式ブログが、転倒による怪我の治療のため、年内は療養に専念すると発表。自らも自身のツイッター(現X)で謝罪した。だが、当時の詳細は、「あまりよく覚えていない」という。
岡田:心が壊れてしまっていたというか、パニック状態だったのか、怪我をしたときのことはあまり覚えていないんです。救急車で運ばれて、怪我が治るまで、2022年の12月から1カ月間、休養という形で、番組も降板し、お休みさせていただきました。
そのときも、薬とお酒でけがをしたのに、「スキャンダルのせいで怖くなって逃げるんだ」とか「妊娠してるんだ」とか、「消えろ」とか「死ね」とか、SNSでいろいろなことを言われました。そういう書き込みも、全部読んじゃっていました。