23年前に「ジャニーズ性加害問題」を国会で追及した自民党衆院議員(当時)の阪上善秀氏

政治家にも行政にも期待はできない?

たかまつ:総務省はメディアにこれまでの報告を求めないのかというコメントもいただきました。何か行政にできることはありますか?

佐藤:正直申し上げて、私は行政に全く期待できないと考えています。私は文化庁の「文化芸術分野の適正な契約関係構築に向けた検討会議」の委員も務めておりましたけども、その際にも出演契約だけでなく、マネジメント契約も問題になったのですが、この会議では、マネジメント契約はほとんど取り上げませんでした。今回もこれだけ問題になったにもかかわらず、文化庁やほかの省庁がマネジメント契約についてガイドラインをつくりましょう、検討会をしましょう、勉強会をしましょうという声は、私の耳には届いていません。行政の意識は高くない、むしろ低いと実感しています。

たかまつ:政治家に働きかけて、行政に対して国会で質問してもらうといった動きは可能性としてありますか?

佐藤:個人的には、まず与党である自民党が考えられますけど、自民党にも芸能界出身の議員さんがいます。その議員さんの背景にはいろいろな芸能業界の方々もいます。芸能業界の方々と政治家の方々は近しい立場にいると思っていますが、もし芸能業界に対して、全く忖度をせずに動いてくれる政治家の方々がいれば、行政の方々も動くと思います。行政は、芸能業界と政治家の方々に忖度しているのかなと、個人的には思っています。

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芸能界にも「組合」が必要