姉の小室眞子さんの結婚から約1か月後、「みどりの『わ』交流のつどい」にオンラインで出席する佳子さま。眞子さんのグリーンの洋服を身につけて臨んだ=2021年11月 、宮内庁提供

 眞子さんが去って1か月後の11月末。眞子さんから引き継いだ公務である「みどりの『わ』交流のつどい」にオンラインで出席した佳子さまは、やはり眞子さんの別の緑のスーツに身を包んでいた。翌年、港区で開催された「みどりの『わ』交流のつどい」の表彰式も、姉とのお別れの場面で着用したスーツで臨んだ。
 

「みどりの『わ』交流のつどい」で説明を受ける眞子さん。2年後、この公務を引き継いだ佳子さまは、この緑のスーツで同じ公務に臨んだ=2019年11月、東京都

 石原さんは、こう分析する。

「いずれのスーツも眞子さんに合わせて仕立てた服ですから、肩や袖もサイズがあっていません。それでも、姉の服で臨む姿からは、二卵双生児のように育った姉を懐かしむ気持ちと、姉の意思を継ぐという覚悟が伝わります」
 

 姉の眞子さんが結婚して皇室を去ってから丸2年。「佳子さまらしさ」が増すにつれて、サイズの合わない姉の服をそのまま着用することはなくなり、アレンジした「姉」の思い出を身に着けている。
 

「佳子さまらしく」アレンジした「姉」の衣装

 そして最近の佳子さまは、「皇族らしい」服装を脱ぎさり、佳子さまらしい装いが増えた。姉のダブダブの服をそのまま身に着けることもなくなり、佳子さまらしい形で姉の「思い出」を身に着けるようになった。
 

栃木県で開催された「とちぎ国体」。眞子さんの帽子を「佳子さまらしく」リメイクして、薔薇の飾りをつけている=2022年10月、宇都宮市、代表撮影

 22年10月の「いちご一会とちぎ国体」には、ピンクがかったスカーレッドレッドのワンピースと、共布の赤いバラ飾りの帽子で臨んだ。この帽子は、眞子さんの帽子をリメイクしたものだ。

「お姉さまの面影を装いに重ねるなど、模索の時期もおありでした。今はご自身にしっくりくる服装を見つけたのでしょう。一方で、その場にふさわしい服装と皇族としてあるべき装いもあります。佳子さまには、そうした点も含めての立ち振る舞いを期待したいですね」(石原さん)

 公務の場における佳子さまの華のある存在感と相手に対する気遣いは、その場にいる誰もが感じることだろう。従来の「皇室らしさ」から、ご自身のスタイルを模索する佳子さまの活躍の場は、ますます広がりそうだ。

(AERA dot.編集部・永井貴子)

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