説明する代表取締役の吉田さん

「そのハードルは簡単には越えられないと考えています。なので、まずはエンターテインメント向けにスタートして、その技術を踏まえて、一般用途への展開を考えています。今回はきちんと人がロボットに乗ることができ、動かせて、かっこいい、というところを目指しました」(石井さん)

 ロボットづくりは、「デザイン」と「動き」のどちらを優先しても、どっちつかずのものになってしまい、クオリティーが上がらないという。そのため、アーカックスの開発では社内のデザイナーと綿密なすり合わせを行いながら設計した。
 

ロボット同士が戦って遊ぶ

 世界の超富裕層をターゲットに売り込んでいくというアーカックス。どういう「楽しみ方」を想定しているのか。

「相手のロボットと戦って遊べる製品として提供できたら面白いのではないか、ということも考えております」(関さん)

 それが「対戦型のリアルeスポーツ」だ。コンピューターゲームなどの対戦をスポーツ競技としてとらえた「eスポーツ」を、アーカックスに乗ってリアルに楽しもう、というわけだ。

「ロボットや周囲の環境はリアルです。ただし、手に持った武器から発射される弾丸は現実ではなく、AR(拡張現実)技術で見せることを検討しています」
 

公開されたアーカックス

 公道での走行を想定していないので、操縦に自動車の運転免許は必要ない。ただ、特殊な操縦方法を覚えたり、安全な操作を習得したりする必要があるので、それを学んだ人にパイロットライセンスを発行するような仕組みづくりも練っている。

「操縦は結構難しいんですよ。でも慣れるにつれて、思い通りに動かせるようになってくる。その体験自体がアーカックスの価値になると思います」(吉田さん)
 

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これからの「進化」の行方は