ある事業者からは、
「万博ではデモンストレーションで飛行するのにとどまると思います。なんせ、空飛ぶクルマ、その機体自体がどの事業者も数機程度しかないでしょう。それに商用運航するための法的な壁が数々あり、クリアされていません。吉村知事が語る『万博での商用運航』『夢洲へのアクセス』はとうてい無理です」
との声が出ている。
大阪府の吉村洋文知事は今月13日、報道陣の取材に商用運航を目指す方針に変わりはないとした上で、
「飛べば十分。最初から量産して、地下鉄のように動くというのは難しい。飛び交うイメージにはならない」
などと一気にトーンダウンした。
いずれも最初の発言と結果が乖離(かいり)している印象は拭えない。
◇ ◇
万博の開催場所、大阪市の夢洲に行くと、広大な埋め立て地では巨大な橋脚の基礎工事が進み、メインとなる「大屋根」も輪郭を現しつつある。が、それもごく一部。大半の埋め立て地は、現在も雑草が生い茂り、1年半後に万博が開かれるとは想像しにくい光景だ。
(AERA dot.編集部・今西憲之)