(写真はイメージ/GettyImages)

 布団や枕の高さによって睡眠の質が変わるという。多くの現役アスリートも通うトレーニングジム「IPF」代表のカリスマ最強トレーナー・清水忍さんは「布団や枕は睡眠中のカラダの姿勢に大きく関わり、疲れやすさに違いが出る」と話す。清水さんが監修した『運動習慣ゼロの人のための疲れない動けるからだをつくるテク』(朝日新聞出版)から、快適な睡眠のために理想的な布団と枕についての解説を紹介する。

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睡眠中に正しい姿勢を保つには「かための敷布団」

(イラスト/ひらのんさ なかざわとも)

 敷き布団の種類は、睡眠中の姿勢に大きく関わります。そのため、疲れやすさに違いが出るのです。そもそも睡眠中の理想的な姿勢は、仰向けになったときの背骨のカーブがゆるやかで、筋肉がリラックスした状態になること。かためのもののほうが、その姿勢を保ちやすいのです。かたい布団ですでに気持ちよく眠れているなら、カラダのコンディションがいいといえます。

(イラスト/ひらのんさ なかざわとも)

 逆に、やわらかい布団は気持ちよさそうですが、正しい姿勢を保ちにくいという難点があります。特に姿勢の悪い人が使うと、よくない姿勢を保持してしまい、正しい姿勢になることができません。また、カラダのなかでも重い腰部分がぐっと沈み込みがちで、姿勢が崩れて余計な筋肉を使い、緊張状態が続くことになります。こうしたことから、低反発布団などのやわらかい布団で寝ると疲れやすくなるのです。

(イラスト/ひらのんさ なかざわとも)

 正しい姿勢とは、横から見たときに背骨がゆるやかなS字を描いている状態。睡眠中にこの姿勢を保つには、寝具選びが大切です。敷き布団は、カラダの一部だけに圧がかからないよう、体重を分散してくれるものがおすすめです。

 そして理想的なかたさは、寝る人の体型や筋肉のかたさによって異なります。実際に寝てみて、少しかたいかな、と思うものを選ぶのがよいでしょう。

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枕が低いといびきがひどくなる?