新NISAで金融機関を変更したい人、必見(手続きは10月開始)。複雑な手続きがスッキリわかる図解付きの記事を、アエラ増刊「AERA Money 2023秋冬号」からどうぞ。
【図解】新NISA金融機関変更手続きがスッキリわかる図はこちら!
10月以降、新NISAの口座開設、新NISAの金融機関変更が可能になる。
これまでNISAを利用したことがない人は、つみたてNISAまたは一般NISAの口座を開設することで自動的に新NISA口座も開設される。
10月~12月上旬までに申し込むと、とりあえず2023年のNISA口座が開かれ、2024年の受け渡し(決済)となる取引から自動的に新NISA口座に金融商品が入るイメージだ。
(なお、「とりあえず開かれる2023年のNISA口座」は利用してもいいし、利用しなくてもいい)
これに対し、2023年までのNISAを利用している人が別の金融機関で新NISA口座を開設したい場合、金融機関の変更手続きを行う必要がある。その手順は次のとおりだ。
(1)2023年までのNISA口座を開いている金融機関から「金融商品取引業者等変更届出書」を取り寄せる
(2)必要事項を記入して送り返すと「勘定廃止通知書」が届く
【(1)と(2)のポイント】
金融商品取引業者等変更届出書を提出するともらえるのが、勘定廃止通知書。その金融機関での買い付けをやめ、別の金融機関のNISA口座で買い付けをしたい場合の書類だ。
似た書類で「非課税口座廃止届出書」を提出するともらえるのが「非課税口座廃止通知書」。
こちらはNISA口座そのものが廃止され、NISA口座の金融商品が課税口座に払い出される書類なのでお間違えなきよう。
なお、(1)「金融商品取引業者等変更届出書」の取り寄せ→記入→返送は、SBI証券、楽天証券、auカブコム証券の場合、ショートカットできる。
いずれもネット上で必要事項を入力することで、この書類に「記入し、提出した」ことになるからだ。
よってSBI証券、楽天証券、auカブコム証券では、ネット手続きをすれば、勘定廃止通知書が送られてくる。少し楽だ。
(3)この手続きをしている間に、変更したい新たな金融機関から「非課税口座開設届出書」をネットか電話で取り寄せておく
(4)変更する金融機関に、「勘定廃止通知書」「非課税口座開設届出書」、本人確認書類を郵送する
これで書類手続きは終わり。変更後の金融機関を通して税務署の審査が通過するのを待つ。
すべて完了したあと、もしクレジットカードつみたてを2024年1月からすぐはじめたいなら、12月初旬までに変更後の金融機関で新NISAのつみたて設定を終えておこう。
最近の郵送は、以前より日数がかかる。書類手続きなので、通常2〜3週間か。記入漏れなどの不備があれば「やり直し」となるため、10月に手続きをはじめるのが無難である。