9月10日、新チーム結成後、初の公式戦に臨む慶応高
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 今夏の甲子園で107年ぶりの全国制覇を飾った慶応。「美白プリンス」と形容された丸田湊斗(3年)、4番の延末藍太(3年)、主将の大村昊澄(3年)を中心に、試合を重ねるたびにたくましくなり勝ち進んだ。アルプススタンドを埋め尽くす熱狂的な応援も話題に。球界を代表するスラッガーとして活躍した清原和博氏を父に持つ清原勝児(2年)が代打で出場した際は、地鳴りのような大声援で球場のボルテージが最高潮に達した。

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 全国の頂点に立った余韻に浸ることなく、来春の選抜大会に向けての戦いが始まっている。今月、センバツ出場校の選考資料となる秋季神奈川県大会が開幕。夏の全国制覇で一気に注目度が高まった慶応だが、危なげない戦いぶりで勝ち進んでいる。10日の2回戦・舞岡戦は22-1、16日の湘南工大付戦は9-0、17日の橘戦は10-1とすべてコールド勝ち。新チームは甲子園でも主戦で活躍した2年生たちがそろっており、さらに進化する予感を漂わせる。エース右腕・小宅雅己、今夏の決勝・仙台育英戦で先発した左腕の鈴木佳門の強力2本柱に、外野から捕手にコンバートした、新主将の加藤右悟が攻守の中心選手としてチームを牽引。小宅と加藤は県央宇都宮ボーイズ時代にバッテリーを組み、2021年春に全国制覇を飾っている。

 だが、本当の戦いはここからだ。

 24日の準々決勝はプロ注目の森駿太(2年)擁する桐光学園と激突する。全国強豪校の横浜、東海大相模も虎視眈々と順当に勝ち上がってきている。

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横浜は伝統的に夏に強い