今西憲之
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修容疑者の弁護人は、
「共謀があった証拠を明らかにすべきだ」
と反論したが裁判官は、
「検察官が提出した捜査報告書、写真撮影報告書などから被疑事実と被疑者との結びつきを疑うに足る相当な理由がある」
として鑑定留置の判断に問題はないとした。
「検察官は精神状態に疑問を感じていない」
しかし、裁判官のそうした説明に弁護人は、
「精神科の受診歴もなく、事件前、周囲でおかしいと思った人もいない。そういう証拠も出ていない。鑑定の必要性はどこにあったのか」
「（修容疑者を）取り調べた検察官が今、法廷にいる。長時間取り調べ、精神状態に疑問を感じないで膨大な調書を作っている。なぜ精神鑑定が必要なのか。6カ月も鑑定留置するのはおかしい。検察官に釈明を求めてほしい」
と意見を述べたが却下された。
そして修容疑者は意見陳述で、
「まずはじめに、このたび娘が起こした事件の犠牲となられて命を落とされた被害者の方、ご遺族の方々、関係者の方々に取り返しのつかない苦しみ、悲しみ、ご迷惑をおかけしたことを、深く深くおわび申し上げます。私ども夫婦は、親としてその道義的責任を強く感じております」
などと謝罪の言葉を述べた。
親として道義的責任は痛感
しかし、事件への関与については、
「私ども夫婦は、今回の事件に関し、親としての道義的責任は痛感しておりますが、共謀の被疑事実は一貫して否認しております」
「そもそも殺意も抱いていませんし、お答えできるお話はなにもございません。いつ犯行を計画したんですかと問われても、そもそも計画しておりません」
と共謀について否定し、鑑定留置に対しては、
「否認している私どもに対し、共謀しているとの前提で犯行時の責任能力を検討すればいったいどうなるか」
と異議を唱えた。
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西崎彩智
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