胴上げされる阪神の岡田彰布監督

 18年ぶりの阪神タイガースのセ・リーグ制覇で関心が高まっているのが「阪神関連銘柄」だ。球団の好調時に買われる定番と言える銘柄から、意外に思える企業まで、株式の専門家に挙げてもらった。

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 五輪やサッカーW杯など国民的な人気の高いスポーツやスポーツイベントで、多くの人が応援したくなるようなチームが勝ったり、タイトルを取ったりすると景気も底上げされると言われている。

 関西大学の宮本勝浩名誉教授は、阪神が今年優勝した場合の経済効果は約872億円2114万円に上ると試算する。これは宮本さん自身が試算した、WBCでの日本代表チーム「侍ジャパン」優勝に伴う経済効果約654億3329万円を上回る。

 株価も同じだ。株価は景気を先取りするとされる。景気がこの先、上向くとの期待が高まれば業績や株価も上がりやすくなる。

 今回の盛り上がりは期待できそうだ。阪神は最近優勝から遠ざかっていた。だが、関西圏を中心に熱狂的なファンが多い。

 阪神ファンとしても知られるマーケットアナリストの藤本誠之さんは言う。

「今年は阪神だけではありません。オリックスもマジックナンバーが点灯し、パ・リーグ制覇に向け秒読み段階。両球団ともにクライマックスシリーズを勝ち抜けば、日本一をかけて戦う日本シリーズは『関西ダービー』となる。すると関西経済はより大きな盛り上がりが期待できます」

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池田正史

池田正史

主に身のまわりのお金の問題について取材しています。普段暮らしていてつい見過ごしがちな問題を見つけられるように勉強中です。その地方特有の経済や産業にも関心があります。1975年、茨城県生まれ。慶応大学卒。信託銀行退職後、環境や途上国支援の業界紙、週刊エコノミスト編集部、月刊ニュースがわかる編集室、週刊朝日編集部などを経て現職。

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