首相官邸で記念撮影に臨む第2次岸田再改造内閣

 9月13日、岸田文雄首相は内閣改造・自民党役員人事を行い、第2次岸田再改造内閣が船出した。初入閣が11人、女性を過去最高タイの5人を起用するなど刷新感を出した。一方で、鈴木俊一財務大臣や松野博一官房長官などを留任させ、党内でも麻生太郎副総裁、茂木敏充幹事長らを続投させるなど骨格は維持した。

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 経済アナリストの森永卓郎さんは、今回の内閣改造・党役員人事を「30点。評価できるポイントが見つからない」と酷評する。物価高に苦しむ国民の生活に変化はあるのか。

――今回の改造をどう見ますか。

 解散総選挙と来年秋の総裁選の両にらみの改造だと見ています。解散総選挙については、「入閣待機組」(衆院当選5回以上、参院当選3回以上で閣僚経験がない議員)を片っ端から大臣にしました。彼らは1回経験して箔が付けばいいだけですから、政策執行能力は考えなくてもいいのです。いつ代えても支障がないので、政権に都合のいいタイミングで解散できます。

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唐澤俊介

唐澤俊介

1994年、群馬県生まれ。慶應義塾大学法学部卒。朝日新聞盛岡総局、「週刊朝日」を経て、「AERAdot.」編集部に。二児の父。仕事に育児にとせわしく過ごしています。政治、経済、IT(AIなど)、スポーツ、芸能など、雑多に取材しています。写真は妻が作ってくれたゴリラストラップ。

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今回の改造は30点