「反転効果」の由来は競馬のギャンブル

 一日を競馬場で過ごし、最終レースを迎えたと想像してください。うまく元手を増やしているならば冷静に、一か八かの危険な賭けは避けます。       

 ところが負け越して最終レースを迎えた場合、当たれば損が帳消しになる大穴に賭ける可能性があります。損をしている状態で人は冷静でいられず、挽回に向けてリスクの高い賭けに出ます。

 逆に得している場面ではリスクを避け、過剰に安全を求めます。このように状況が損か得かによって、次の行動が正反対になるのが「反転効果」です。特にギャンブルの最終レースの場面で起きる「反転効果」は「最終レース効果」と名づけられています。

 ある健康食品の広告コピーには「先週、魚料理が3回未満の方へ」とありました。狙いは「魚を食べる回数が少ないと健康を損なう可能性がある」と思い込ませることです。こうして効果が不明な健康食品を買う決断へと誘導するわけです。

(構成 生活・文化編集部 上原千穂)

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